13インチと16インチの液タブ、同人漫画にはどっち?

同人漫画用の液タブを選んでいると、

「13インチでも漫画を描くには十分?」
「16インチの方がペン入れしやすい?」
「初めてなら安い13インチでいい?」

と迷うことがあります。

結論からいうと、同人漫画を長時間描くなら、机と予算に余裕があれば16インチを選びやすいです。

一方、

  • 初めて液タブを買う
  • 同人制作が続くか分からない
  • 机が狭い
  • できるだけ初期費用を抑えたい
  • 持ち運ぶ可能性がある

なら、13インチでも十分に漫画制作はできます。

実際の違いは、

13インチでは描けない
16インチなら描ける

ではありません。

漫画制作ではCLIP STUDIO PAINT上に、

  • キャンバス
  • レイヤー
  • ツール
  • カラー
  • ナビゲーター
  • 素材

などを表示するため、画面が大きい16インチの方がキャンバスを広く確保しやすいという違いです。

CLIP STUDIO PAINTでは漫画向けワークスペースを作成・保存でき、用途に合わせてパレット配置を変更できます。つまり13インチでもUIを整理すれば使えますが、画面が大きいほどパレットとキャンバスを同時に表示しやすくなります。

13インチと16インチは数字以上に作業領域が違う

同じシリーズで比較すると分かりやすいです。

HUIONのKamvas Proシリーズでは、

13.3インチ
描画可能範囲:約294×165mm

15.6インチ
描画可能範囲:約344×194mm

となっています。

横幅だけでも約5cm広くなります。

数字だけでは小さな差に見えますが、実際に漫画を描くと、

左側にツール
右側にレイヤー
中央に原稿

と配置するため、その5cmがキャンバス表示サイズに影響します。

特に漫画では1枚のイラストより操作パネルを多く使うため、16インチのメリットが出やすくなります。

13インチでも漫画は普通に描ける

まず、

漫画を描くなら16インチ以上必須

ではありません。

13インチ液タブでもCLIP STUDIO PAINTを使って、

  • ネーム
  • 下描き
  • ペン入れ
  • トーン
  • フキダシ
  • 背景
  • 仕上げ

までできます。

CLIP STUDIO PAINTにはコマ割り、トーン、フキダシ、集中線など漫画制作向け機能があります。これらは液タブの画面サイズに関係なく利用できます。

つまり13インチの問題は、

機能が足りないこと

ではなく、

作業領域が少し狭く感じる可能性があること

です。

初めての液タブなら13インチはかなり現実的

初めて液タブを買う場合、

「漫画を描くなら大きい方がいい」

という理由だけで16インチへ行く必要はありません。

まだ、

  • 液タブそのものが自分に合うか
  • 同人漫画を何冊作るか
  • 長時間描く習慣がつくか

が分からないからです。

13インチなら一般に16インチより、

  • 価格を抑えやすい
  • 設置スペースが少なくて済む
  • 移動させやすい

というメリットがあります。

最初の一冊を作ることが目的なら、13インチから始めても十分です。

漫画を長時間描くなら16インチが楽になりやすい

16インチの一番大きなメリットは、

キャンバスを大きく表示したまま描きやすいこと

です。

漫画では、

  • ペン入れ
  • 細かな顔
  • 手
  • 背景
  • 描き文字

などを何時間も描きます。

13インチでは必要に応じて、

拡大
↓
描く
↓
縮小
↓
全体確認

を繰り返すことがあります。

16インチなら同じ倍率でも表示できる範囲が広いため、拡大縮小の頻度を減らせる可能性があります。

特に、

毎週・毎月漫画を描く

ような人ほど、この小さな差が積み重なります。

レイヤーパレットを出したまま使うなら16インチが便利

CLIP STUDIO PAINTで漫画を描く場合、

右側に、

  • レイヤー
  • レイヤープロパティ
  • 素材

左側に、

  • ツール
  • サブツール

などを置く人も多いでしょう。

CLIP STUDIO PAINTでは用途に合わせたワークスペースを保存できます。

13インチでも不要なパレットを閉じれば問題ありません。

ただし、

パレットを開いたまま漫画原稿も広く見たい

なら16インチの方が余裕があります。

つまり16インチへ払うお金は、

線がきれいになるため

というより、

画面上の作業スペースを買うため

と考えると分かりやすいです。

13インチならUIを整理すると使いやすくなる

13インチを選ぶなら、CLIP STUDIO PAINTの画面を初期状態のまま使う必要はありません。

たとえば、

描画中
→ レイヤー+最低限のツール

仕上げ
→ トーン・素材を表示

など、工程ごとに画面を切り替えます。

CLIP STUDIO PAINTでは「マンガ用」「イラスト用」など用途別にワークスペースを保存でき、ショートカット等と合わせて呼び出せます。

そのため、

13インチ=常に窮屈

ではありません。

画面を整理して使える人なら、かなり対応できます。

ペン入れ中心なら16インチの価値が高い

同人漫画の中でも、

  • 線画を細かく描く
  • 背景を描き込む
  • ペン入れ時間が長い

人は16インチを選びやすくなります。

大きい画面なら、腕や手を少し大きく動かして線を引けます。

一方13インチでは、小さなストローク中心になりやすい人もいます。

これは好みですが、アナログで大きく手を動かして描いていた人ほど、16インチの方が自然に感じる可能性があります。

CG制作中心なら13インチでも十分になりやすい

同人活動でも、

漫画より、

  • CG集
  • 塗り
  • AI画像修正
  • 文字入れ
  • 差分制作

が中心なら、16インチの必要性は少し下がります。

これらはペン入れだけでなく、

  • レイヤー操作
  • 選択
  • 色調整
  • 画像編集

などの比率が高いからです。

CLIP STUDIO PAINTには色調補正、レイヤー編集などもあり、こうした作業も行えます。

同人漫画中心なのか、CG中心なのかでもサイズ判断は変わります。

机が狭いなら13インチを優先していい

16インチを選ぶときは、

液タブ本体だけのサイズ

で考えない方がよいでしょう。

机には、

  • PCモニター
  • キーボード
  • マウス
  • 液タブ
  • 左手デバイス

などを置く可能性があります。

16インチ液タブは描画領域だけでも13インチより広くなります。HUIONの比較例では、13型の描画領域約294×165mmに対し、16型は約344×194mmです。

本体サイズはさらに大きくなります。

高い16インチを買って、

毎回机から出し入れしないと描けない

となるなら、13インチを常設できる方が制作しやすいことがあります。

「大きいほど良い」でもない

16インチの上には、

20インチ
22インチ
24インチ

などもあります。

では24インチが一番良いかというと、必ずしもそうではありません。

大型になるほど、

  • 価格が上がる
  • 机を取る
  • 手を大きく動かす
  • 本体を動かしにくい

という面もあります。

同人漫画を自宅で描く個人なら、16インチ前後は、

作業領域と設置性のバランスを取りやすいサイズ

と考えやすいです。

だからこそ13と16で迷う人が多くなります。

解像度も一緒に確認する

サイズだけでなく解像度も見ましょう。

同じ13インチでも、

1920×1080
2560×1600

では表示の細かさが違います。

HUIONの例ではKamvas Pro 13が1920×1080、Kamvas Pro 13(2.5K)が2560×1600、16インチの2.5Kモデルは2560×1440です。

そのため、

16インチだから必ず13インチより表示がきれい

とは限りません。

比較するときは、

サイズ
+
解像度

の両方を確認します。

初めてなら「13インチ+高解像度」と「16インチ+FHD」で迷うこともある

予算が同程度なら、

13インチ高解像度モデル

と

16インチFHDモデル

が候補になることがあります。

この場合、

細かくきれいに表示したい

→ 13インチ高解像度

UI・キャンバスを物理的に大きく表示したい

→ 16インチ

という考え方があります。

同人漫画では、

細かな色を見ること

より、

線画・パレット・ページ全体を見やすくすること

を優先して16インチを選ぶ人も考えられます。

ただしこれは好みです。

可能なら実物確認が一番確実です。

価格差にいくらまで払う?

前の記事とつながる部分です。

初めての液タブなら3〜5万円程度を一つの予算候補として考えました。

その中で、

13インチ:約3万円
16インチ:約4〜5万円

という候補になったとします。

この場合、

1〜2万円追加して画面を広くする価値があるか

を判断します。

漫画を今後何冊も描く
→ 払いやすい

まず1冊だけ試す
→ 13インチでもよい

という違いです。

つまり16インチの差額は、

高級機への投資

というより、

今後何時間も使う作業領域への投資

と考えます。

売上ゼロなら13インチからでも問題ない

まだ、

  • 作品なし
  • 売上ゼロ
  • 初液タブ

なら、13インチを選ぶのはかなり合理的です。

13インチで漫画を1冊完成
↓
販売
↓
2冊目も制作
↓
「もっと広い画面が欲しい」

となってから16インチ以上へ移ることもできます。

最初から、

長く使うから大きいものを買う

方法もありますが、まだ自分の制作スタイルを知らない段階では、13インチで経験する価値があります。

ただし「絶対漫画を続ける」なら最初から16インチでもいい

反対に、

  • すでにアナログ漫画を何年も描いている
  • デジタルへ移行するだけ
  • 今後も漫画制作を続ける
  • 机も十分広い
  • 1〜2万円の差額を負担できる

なら、最初から16インチを選ぶ意味があります。

この場合、

制作を続けるか分からないリスク

が小さいからです。

13インチ購入
↓
数か月後16インチへ買い替え

となる方が、合計費用は高くなる可能性があります。

13インチを選びやすい人

次のような人です。

  • 初めて液タブを買う
  • 初めて同人漫画を作る
  • 売上ゼロ
  • まず1冊完成させたい
  • 机が狭い
  • 液タブを移動させる
  • 初期費用を抑えたい
  • CG制作も多い
  • パレットを整理して使える

この場合は13インチから十分始められます。

16インチを選びやすい人

反対に、

  • 同人漫画を継続して描く
  • 長時間ペン入れする
  • 背景も描き込む
  • パレットを常時表示したい
  • 拡大縮小を減らしたい
  • アナログからデジタルへ移行
  • 机が広い
  • 1〜2万円程度の差額を許容できる

なら、16インチを選びやすくなります。

判断表|同人漫画なら13インチ?16インチ?

状態選びやすいサイズ
初めて液タブ13インチからでも十分
売上ゼロ13インチ寄り
まず1冊試したい13インチ
机が狭い13インチ
持ち運ぶ13インチ
CG・画像修正も多い13インチでも十分
漫画を継続して描く16インチ
ペン入れ時間が長い16インチ
背景を細かく描く16インチ
パレットを開いたまま使う16インチ
長時間制作16インチ寄り
アナログ経験が豊富16インチを検討
制作継続が確定16インチへ投資しやすい

結論|初めてなら13インチでも十分。漫画を長く描くなら16インチの「広さ」に払う価値が出る

13インチと16インチの液タブは、どちらでも同人漫画を作れます。

CLIP STUDIO PAINTの漫画制作機能は液タブサイズによって変わりません。コマ、フキダシ、トーン、漫画素材などはどちらでも利用できます。

違うのは、

作業領域の広さ

です。

13インチは、

価格
省スペース
取り回し

を優先しやすい。

16インチは、

キャンバスを広く表示する
パレットを開いたまま描く
長時間の漫画制作を楽にする

方向です。

そのため、

初めて・売上ゼロ・まず1冊
→ 13インチからでも十分

今後も漫画を描く・ペン入れ時間が長い・机も広い
→ 16インチを選びやすい

と考えると分かりやすいでしょう。

特に同じシリーズの例では、13インチ級から16インチ級へ上がると描画可能範囲の横幅が約5cm広くなります。

この約5cmへお金を払う意味は、

絵が上手くなるから

ではありません。

何百時間も漫画を描くとき、キャンバスとパレットを少し広く使えるから

です。

まだその何百時間を使うか分からないなら13インチ。

すでに使うと分かっているなら16インチ。

この判断で十分です。

次に読む記事

まだ最初の液タブへいくらまで出すか決めていない場合は、

「初めての液タブはいくらまで出すべき?売上ゼロからの選び方」

を確認してみてください。

13インチを安く買って後から16インチへ変えるか迷っている場合は、

「安い液タブで始めて後から買い替える?最初から長く使える機種を買う?」

も判断材料になります。

液タブそのものが本当に必要なのか迷っている場合は、

「同人制作を始めるなら液タブは必要?板タブでも十分?」

へ戻ると、購入判断から整理できます。

出典

CLIP STUDIO PAINT|マンガ制作の主な機能

CLIP STUDIO PAINT|ワークスペース・制作効率化機能

HUION|Kamvas Pro 13/16シリーズ比較

HUION|液晶ペンタブレット製品比較

この記事は、2026年8月時点のCLIP STUDIO PAINT・HUION公式情報をもとに作成しています。