同人漫画を始めるならCLIP STUDIO PAINT PROとEXどっち?

同人漫画を描こうとしてCLIP STUDIO PAINTを調べると、

「PROでも漫画は描ける?」
「同人誌ならEXを買わないとダメ?」
「最初から約3万円のEXを買う必要がある?」

と迷うことがあります。

結論からいうと、初めて同人漫画を作るなら、必ず最初からEXを選ぶ必要はありません。

1ページ漫画や短い漫画を描くことが中心で、複数ページを自分で管理できるなら、PROから始める方法があります。

一方、

  • 20ページ、30ページとまとまった漫画を作る
  • 同人誌として複数ページを管理したい
  • ページをまとめて書き出したい
  • 入稿作業まで効率化したい
  • 今後も漫画制作を続ける

なら、EXのメリットが大きくなります。

CLIP STUDIO PAINT公式でも、PROは「短い漫画」、EXは「複数ページの漫画やWebtoon」に向くグレードとして案内しています。EXには、PROにはない複数ページ管理、複数ページ作品の一括印刷・書き出し、ストーリー作成支援、入稿支援などがあります。

つまり判断基準は、

「同人漫画を描くかどうか」ではなく、「複数ページの漫画制作をどこまで効率化したいか」

です。

PROでも同人漫画は描ける

まず、

「漫画を描くならEXが必須」

ではありません。

CLIP STUDIO PAINT PROにも、

  • ペン・ブラシ
  • ベクター描画
  • コマ割り
  • 吹き出し
  • トーン
  • 3Dモデル
  • カラー・モノクロ漫画制作

など、漫画を描くための基本機能があります。

CLIP STUDIO公式でも、PROはイラストだけでなく単ページ漫画や短い漫画の制作に向くと案内しています。

そのため、

「まず8ページ程度の短い同人漫画を一本作ってみたい」

という人なら、PROから始める選択肢があります。

重要なのは、PROでは漫画が描けないのではなく、作品全体をまとめて管理する機能がEXより少ないことです。

PROとEXで同人漫画制作に一番影響する違いは「複数ページ管理」

同人漫画を作る場合、PROとEXの差として特に大きいのがこれです。

EXでは、複数ページの原稿を一つの作品として管理できます。

たとえば、

表紙
1ページ
2ページ
3ページ
……
本文30ページ
奥付

という原稿を、一つの作品として扱えます。

一方、PROにはEXの複数ページ管理機能がありません。

そのためPROで複数ページ漫画を作る場合は、ページごとのファイルを自分で管理する形になります。

数ページなら大きな問題にならなくても、

8ページ
↓
20ページ
↓
40ページ

と作品が長くなるほど、EXの管理機能の価値が大きくなります。

同人誌を1冊作るだけならPROでもいい?

作ること自体は可能です。

たとえば、

「初めてなので16ページ程度の本を一冊だけ作る」

という場合、

各ページをPROで制作
↓
自分でファイル名・順番を管理
↓
必要な形式で書き出す
↓
入稿

という方法があります。

多少手間がかかっても、

まず一冊完成させられるか試したい

のであれば、最初からEXへ大きな金額を払わなくてもよいでしょう。

特に初めて同人漫画を作る人は、

  • 漫画制作そのものを続けられるか
  • 何ページ描けるか
  • 年に何冊作るか

もまだ分かりません。

この段階なら、PROで一度経験してからEXを考える方法があります。

ページ数が増えるならEXが楽になる

EXが向いてくるのは、ページ管理の手間が無視できなくなったときです。

EXには、

複数ページ管理
複数ページの一括印刷・書き出し
ストーリー作成支援
入稿支援

があります。

たとえば30ページの漫画なら、

PRO:
30個の原稿ファイルを自分で管理

EX:
一つの作品として管理

という違いになります。

さらに修正時も、

「18ページ目を直したい」

となったとき、作品全体を見ながら作業しやすくなります。

ページ数が多い人ほど、EXは単に機能が増えるだけでなく、

ファイル管理の手間を減らすために払うソフト

という意味が強くなります。

一括書き出しを使いたいならEX

同人誌では、完成後の書き出し作業もあります。

EXには、複数ページ作品をまとめて印刷・指定形式へ書き出す機能があります。PROにはこの複数ページ作品の一括書き出し機能はありません。

数ページなら、

1ページ目を書き出す
2ページ目を書き出す
3ページ目を書き出す

でも対応できます。

しかし30ページ、50ページとなれば、毎回の管理・確認作業が増えます。

そのため、

ページを描く機能はPROで足りているけれど、完成後の作業が面倒

となったときもEXへ移る理由になります。

入稿までクリスタ内で効率化したいならEX

EXには同人誌やZINEなどの印刷会社への入稿用データ作成を支援する機能があります。

初めての同人誌では、

「ページ順はこれでいい?」

「入稿データはこれで大丈夫?」

と制作以外でも迷いやすくなります。

もちろんEXを使えば入稿ミスが絶対になくなるわけではなく、実際の印刷会社の入稿仕様確認は必要です。

それでも、

漫画制作から入稿まで一つの制作環境でまとめたい

人にはEXの価値があります。

EXだけにあるLT変換は背景制作にも使える

EXには、写真や3Dデータから線画・トーンなどへ変換するLT変換機能があります。PROにはありません。

たとえば、

3D背景
↓
LT変換
↓
線画・トーン化
↓
漫画背景として調整

という使い方ができます。

背景制作に3Dを多く使う漫画なら、これもEXを選ぶ理由になります。

ただし、

「EXの方が便利そう」

だけで購入する必要はありません。

最初の同人漫画でLT変換を使う予定がないなら、PROとの差額を払う理由にはしなくてもよいでしょう。

価格差はかなりある

2026年8月時点のWindows/macOS向けVer.5.0無期限版は、

グレード無期限版
PRO6,900円
EX28,900円

です。

差額は22,000円あります。

年額・月額の1デバイスプランでは、

グレード月額年額
PRO480円3,000円
EX980円8,300円

となっています。

この価格差を考えると、

「同人漫画だから、とりあえずEX」

と決める必要はありません。

EXの追加機能を実際に使うかで判断した方がよいでしょう。

迷うならPROから始めて後からEXでもいい

ここは初めての人に重要です。

CLIP STUDIO公式では、PRO無期限版からEX無期限版へアップグレードできます。

2026年8月時点では、Ver.5.0 PROからVer.5.0 EXへの優待アップグレード価格は22,000円です。

PRO Ver.5.0が6,900円、EX Ver.5.0が28,900円なので、

6,900円
+
22,000円
=
28,900円

となります。

つまり現在の同一バージョン同士なら、

最初にPROを買ったことで、後からEXへ上げると大幅に余計な費用が発生する

という価格構造ではありません。

これは初心者にはかなり大きいです。

まずPRO
↓
漫画を作る
↓
複数ページ管理が欲しくなる
↓
EXへアップグレード

という進め方ができます。

では最初からEXを買った方がいい人は?

次のような人です。

最初から長編同人誌を作る

たとえば30ページ、50ページ以上の漫画を制作予定。

ページ管理を最初から使いたいならEXが便利です。

今後も定期的に同人誌を出す

一冊だけではなく、

年数冊
シリーズ物
継続的な漫画制作

を予定している場合です。

使う回数が増えるほど、EXの制作効率化機能を活かしやすくなります。

複数ページ管理を最初から使いたい

ページファイルを自分で管理するのが面倒なら、ページ数が少なくてもEXを選ぶ理由になります。

入稿・一括書き出しまで効率化したい

漫画を描くだけではなく、完成後の工程もまとめたい人です。

LT変換などEX限定機能を使いたい

背景制作などで具体的に使う機能が決まっているならEXを選びやすくなります。

PROから始めた方がいい人

反対に、

  • 初めて同人漫画を描く
  • まず一冊完成させられるか試したい
  • 短編中心
  • 1ページ漫画も描く
  • 年に何冊作るか分からない
  • できるだけ初期費用を抑えたい

なら、PROから始めやすいでしょう。

特に、

「EXが必要か分からない」

という時点なら、PROから始めて困ったところを確認する方法があります。

後からEXへアップグレードできるからです。

「プロを目指すならEX」は判断基準にしなくていい

PROとEXという名前を見ると、

「趣味ならPRO」

「本気ならEX」

のように感じるかもしれません。

しかし、同人漫画ではその分け方をする必要はありません。

判断したいのは、

本気度
ではなく、

使う機能

です。

本気で同人活動をしていても、短編中心でPROの機能だけで足りるならPROを使えます。

逆に趣味でも、長編漫画を頻繁に制作して複数ページ管理を使いたいならEXが便利です。

PROとEXの判断表

作りたいもの・状態選びやすい方
1ページ漫画PRO
短い漫画PRO
初めて同人誌を作るPROからでもよい
一冊だけ試したいPROからでもよい
初期費用を抑えたいPRO
複数ページを一括管理したいEX
長編同人誌EXが便利
複数ページをまとめて書き出したいEX
入稿作業まで効率化したいEX
LT変換を使うEX
定期的に同人漫画を制作EXを検討
どちらか決められないPRO→必要ならEX

結論|初めてならPROからでも十分。EXは「漫画を描ける版」ではなく「複数ページ制作を効率化する版」

同人漫画を始めるからといって、最初からCLIP STUDIO PAINT EXを買う必要はありません。

PROでも漫画制作の基本機能は使えます。

そのため、

初めて
短編から始める
一冊完成できるか試したい

なら、

まずPRO

という選択があります。

一方、

長編漫画を作る
複数ページをまとめて管理したい
一括書き出し・入稿まで効率化したい
今後も継続して同人誌を作る

ならEXのメリットが大きくなります。

特に大きな違いは、

PRO=ページを描く機能は十分ある

EX=複数ページの「作品全体」を管理・出力しやすい

という点です。

そして2026年8月時点では、Windows/macOSのVer.5.0無期限版なら、PRO 6,900円から始め、必要になったときEXへ22,000円でアップグレードできます。

そのため迷っている初心者なら、

PROで一冊作ってみる
↓
ページ管理が面倒か確認
↓
EX限定機能が欲しくなったらアップグレード

という順番でも遅くありません。

最初からEXを選ぶべきなのは、

「高機能な方が安心だから」

ではなく、

「複数ページ管理などEXの機能を最初の作品から使うと分かっているから」

という人です。

次に読む記事

一冊だけ同人誌を作る予定で、EXまで必要なのかさらに絞って判断したい場合は、

「同人誌を1冊作るだけならCLIP STUDIO PAINT EXは必要?」

を確認してみてください。

まずPROを購入して、必要になってからEXへ変更することを考えている場合は、

「CLIP STUDIO PAINT PROを買って後からEXへアップグレードしてもいい?」

も判断材料になります。

PRO・EXは決まったものの、一括払い・月額・年額のどれを選ぶか迷っている場合は、

「同人制作ならCLIP STUDIO PAINTは買い切りと月額・年額どれを選ぶ?」

へ進むと、購入方法を整理できます。

出典

CLIP STUDIO PAINT|ラインナップ・PROとEXの機能比較

CLIP STUDIO公式サポート|PROとEXの違いを教えてください

CLIP STUDIO PAINT|Ver.5.0の価格・利用方法

CLIP STUDIO PAINT|PROからEXへのアップグレード

この記事は、2026年8月時点のCLIP STUDIO PAINT公式情報をもとに作成しています。